徒然なるままに 12年04月30日

SONY Tablet S1 の購入

SONY Tablet S1 先日の「PRS-650 本体ソフトウェア アップデートプログラム」の記事で、SONY Reader PRS-650iPad と並んで比較をしていたSONY Tablet S1 を購入しました。
 発売から半年近くたつ端末なので、少しでも安く購入するために、中古での購入をしました。

 本機はSONYとしては、初のAndroid タブレット端末として、「SONYが持つハードウェア、ソフトウェア、ネットワークサービスの技術を惜しみなく投入。“ソニーらしさ”が光る完成度の高い端末」という触れ込みで売り出されたものです。



 しかし、私が使ってみた第一印象は、詳しくは後述しますが、『SONYらしい”残念さ”が残る端末』というものでした・・・
  でも、一定の目的を達したのでよく使ってはいますよ…

購入目的(期待した機能)

 今回のタブレットの購入は、下記のような目的・機能を使いたかったからです。
 当初の目的どおりに機能が使え満足をしたものと、ちょっと思惑が外れてしまったものがありますが、おおむねは、購入目的そのものは達成できたものと思っています。

  1. 電子書籍の閲覧
     Reader Storeからの購入と閲覧
    SONY Reader PRS-650 では、閲覧できない雑誌やコミックを読むことを含む
     
  2. 電子書籍の閲覧
     自宅にある(紙の)書籍を自分で電子化した「自炊本」の閲覧
    特に雑誌等の大判型や、小さな文字を多用したコミックの閲覧
    取扱説明書等のPDF、DocuWorks文書の閲覧
     
  3. 地図
     気軽に地図を拡大・移動させて、調べたり見ることに使用
     
  4. Webブラウザ
     気軽にWeb閲覧をすることに使用
     
  5. DLNA
     NASに保存されている音楽や写真・動画の鑑賞

 既に持っているノートパソコンでも、多くの目的は達成できるのでは?ということは、どこか高い棚の上にあげておいてください (^^;
 使っていないときには、デジタルフォトフレームにもなりますし、持ち上げればすぐに使えるし・・・

残念な点(今後に期待する点)

 先ほどの『SONYらしい残念さが残る端末』というのが、使ってみての第一印象。
 というのは、見た目や操作等の感覚に訴える部分は良いのに、実際に使ってみると各サービスの連携がちぐはぐで寄せ集め感があること。何でこの機能を載せないのかなぁということが結構あること。
 カタログでの製品・機能紹介だけを見れば、デザインは良いし、あれもこれもできるように見えるので、残念感がましてしまいます。事業部間で協力をするとか、OpenIDに対応するとかしてくれると良いのですが・・・

  1. 独自の充電端子
     USB端子からの充電は不可能です。
    出先でモバイルブースターなどから充電することはできません。
     また、iPhoneのように全世界的売れているとか、汎用品を採用しているということもないので、純正品しか使えません。
    6時間という使用時間は、持ち出すことを考えるとちょっと短めです。
     
  2. 各サービスのID連携がない
     Android端末ですから、googleのIDが必要なことはしようがありませんが、プレインストールのアプリケーションを、1つのSONYのIDだけで使うことができません。
    認証が必要な各アプリケーション毎に ID が必要です。OpenIDに対応するとか、My Sony ID に各サービスのIDを紐付けるとかして欲しいところです。
     
  3. Wi-Fiがうまく接続できない、切り替えができない
     「画面がOFFになったとき」にWi-Fiを切断するように設定をしていると、スリープ解除直後にはネットワークを利用することができません。
    再度接続されるまでは、数十秒かかります。
    認証方式・暗号化方式によっても、接続までの時間のかかり具合が変わるようです。
    「画面がOFFになったとき」にWi-Fiを切断しないように設定しても良いのですが・・・
     
  4. Readerアプリの本棚が横長画面のみ
     書籍を読むときには、縦長画面での使用がほとんどなので、ストレスの原因になります。
    画面の明るさは、AndoroidOSとは、独立して、Readerアプリを開いて設定画面から画面の明るさを直接調整することができるようになっているのに、気の配り方が変です。
     
  5. コレクションに対応していない
     大量の書籍を保存している場合には、この機能大変便利なのですが、TabletのReaderアプリにはついていません。
    SONY Reader PRS-650では、便利に使用していたので、残念です。このあたりも、連携がうまく取れていない残念なところ・・・
     
  6. ハイライトがつけられるが、メモが残せない
     電子書籍を読んでいて、ちょっとしたメモを残しておきたいときがあるのですが・・・
     
  7. 辞書非登載
     国語辞書や、英和辞書などが搭載されていません。
     長押しをすることで、ハイライトか、検索を選択することができますが、最初は書籍内の同じ単語を検索します。タブがあるので「Wikipedia」を選ぶことで検索に行きます。言葉の意味を調べたいときには、少々不便です。
     後述の縦書きビューワは、Yahoo!Japan の辞書を調べに行くので、こちらのほうが実用的。
     というか、どちらも一度選択ウィンドウや画面が出るのだから、辞書サイトとWikipediaを選択できると便利なのですが・・・
  8. Reader Storeの画面がタブレット向けの最適化がされていない
     もう少し使いやすい画面になると良いのですが・・・SONY Tabletで、買いたい本をぶらぶらと探すのは結構面倒です。
    現状では大画面のパソコンのほうが効率が良いです。
     これを買いたいというものが決まっているときは「検索」でもよいのですが・・・
     
  9. SONY Readerで使用しているeBook Tranceferからの書籍の転送に非対応
     Reader Storeで購入した本は、ダウンロード期限内ならば、Readerアプリのホーム画面より、SONY Tabletに再ダウンロードすることが可能ですが・・・
     Reader Store以外で(SONY Reader PRS-650用に)購入してある書籍を、SONY Tabletに転送する場合、eBook Trancefer(パソコン上の電子書籍の管理・転送ソフト)が使用している(パソコン上の)フォルダーから、目的のファイルを探して、SDカードへコピーして、SONY TabletのReaderアプリで取り込む必要があります。
     
  10. Reader Storeのキープリストは、パソコン画面と連携していない
     同じIDを使ってログインするにもかかわらず、パソコンからアクセスした場合と、SONY Tabletからアクセスした場合のReader Storeのキープリストが連携していません。
     パソコンで調べてキープリストに保存をしてから、SONY Tabletで読むために、SONY Tabletで購入手続きをしようとすると、キープリストには先ほどの保存内容が入っていません。改めて調べて購入することになります。
     ここのような微妙な使い勝手もソニーらしい(作りこみの甘い)点ですね。
     
  11. DLNA
     現状ではDTCP-IPが非対応です。Android OS 4.0へのUpdateでDTCP-IPへ対応となりますが、どのくらい使えるのか楽しみであります。
     任意のキーワードで検索をすることができず、スクロールバーの使い勝手が大変不便なうえに、目標となるINDEX(見出し)がないので、任意のファイル・曲等へアクセスするのは大変です。早急に改良をしてください。
     
  12. (Tablet端末は)複数人での利用には対応していない
     当初から分かってはいたのですが、iOSもAndroid OSも、機器の利用者は「特定の個人」を対象にしていて、「家族で共用」することは想定していないのです。
     機器の(個別ではない)認証を通過してしまえば、すべてのアプリケーションやデータへのアクセスは自由です。
     当然ソフトも「家族で共用」といった使い方は想定していないので、メールやスケジュールなどは、誰が見ても良いものにしておく必要があります。自分が普段利用している、Googleアカウントではなく、家族共用のアカウントを用意して、共用のメールやスケジュールなどにアクセスするようにしておくべきです。
     また、ファイル管理アプリで、NASやFTPへのアクセスができるソフトは要注意です。今まで(試用して)調べた限りでは、サーバーやフォルダーをお気に入りなどに保存する場合、IDとパスワードを記憶させておく必要があるものばかりでした・・・
     個別の認証が必要な場合には注意を要します。

追加導入したアプリケーション

 Andoroid OSを採用した端末なので、SONY Reader PRS-650とは違い、ユーザーがソフトを追加することができます。
前述の残念な点もソフト的に解決できるものは、アプリケーションの導入で解決を行いました。

  1. Perfect View
     自炊本の閲覧に使用しています。タッチスクリーンの設定を変更できるので自分の使い方に合わせることができます。
    私は本棚フォルダーの指定先を「/sdcard2/○○」にして、SDカード上のフォルダーを参照するようにしています。
     
  2. 縦書きビューワ
     青空文庫形式のファイルや、テキストファイルの閲覧に使用しています。
    我が家の自炊本は小説であってもScanSnapで取り込んだ画像形式のままなので、出番は少ないのですが・・・
     タブレット向きではないので、横長画面には対応していません。
     
  3. ESファイルエクスプローラー
    NASからのファイルのコピーやSDカードメディアの利用には必須です。
    私の利用方法としてはパスワードを記憶させない状態でのネットワークフォルダーのショートカットが作成できないのが不便ですが・・・
     
  4. WiFi Manager
     素早くWi-Fiネットワークに接続したいときに使用します。
    電波の強さを表示することもできるので、自宅内の中継器の再設置の検討にも利用しました。
      
  5. DocumentsToGo
     端末上で、MS Word、Excel、PowerPointファイルを閲覧することに使用しています。
    基本的に編集や業務ファイルの閲覧はしない(出来ない)ので、無料版の範疇で済んでいます。
     
  6. Jota Text Editor
     テキストファイルの閲覧・編集用に入れてあります。
     
  7. DocuWorks Viewer Light
     我が家の電子化の中心ソフトである、富士ゼロックスのDocuWorks形式ファイルを参照するときに使用しています。
     いわゆるファイラー機能がないため、ESファイルエクスプローラー等のファイラーアプリで、ファイルを保存しているディレクトリ(フォルダ)を開いて、DocuWorks形式ファイルを開いてやる必要があります。
     
  8. Yahoo!辞書
     日常で先で使用する機会の多い、iPhone4には、オフラインでも使用できる辞書アプリを入れていますが、tabletは自宅のWi-Fi環境で使用することが多いので、オンライン辞書のYahoo!辞書を使用することにしています。大辞泉(小学館)、eプログレッシブ英和中辞典(小学館)、プログレッシブ和英中辞典(小学館)を使用することが可能です。
     
  9. クックパッド
     夕食に悩んだときに使用しています。
    家にある材料を入れて検索することで、料理の候補が出てきますので、食べたいと思うもの、作れそうだと思うものを選択して、そのほかに必要な材料や料理の手順を確認します。
     
  10. 駅すぱあと for tablet
     出かけるときの確認用に使用しています。
     、路線図から駅名をタップすることでも探索できます。tabletの大きな画面では結構使いやすいですね。
     
  11. AVG Mobilation Antivirus Free
     ウイルスの検出率が低いとか、マルウェアには効果がないとか、そもそも必要はないとかいろいろな話がありますが、とりあえず、入れています。
     
  12. TVPlayer
     iPhone4では、自宅のMac miniの「OneTV MT101F」で録画した番組を持ち出して、鑑賞することができます。また、私は使用したことはありませんが、Wi-Fi経由でライブ視聴することも可能となっています。
     このソフトのandroid OS版があるとのことでしたので、インストールをしてみました。
    残念ながら「Google Play」での評判どおり、それらの機能を使用することはほとんどできませんでした。
     将来の改善を願って、ソフトを入れておいています・・・
     
  13. RZスケジューラ
     LAN 接続されたネットdeナビ対応の東芝製レコーダー のおすすめ機能を利用し、Tabletなどの端末から録画予約することが出来ます。
     また、予約の削除や予約の変更などを行うことが出来ます。
     
  14. RZタグラー
     録画番組のシーン頭出し情報を記録・共有できる「タグリスト作成」や「タグリストシェア」、tabletでレコーダーを操作できる「タッチリモコン」機能を搭載している。
     「リモコン」とあわせて、1台のtabletでAV機器を自在に扱えるようになるので大変便利。
     
  15. PocketCloud リモートデスクトップ RDP/VNC
     自宅サーバーの状態監視や簡単な操作のために使用しています。
    RDPやVNCサーバーソフトを動かしているマシンの画面を、手元のTabletに映し出すことが可能です
    ※日本語入力は行うことができません。
     無料版では、サーバーの設定を1つしか記憶させておくことができません。
    googleアカウントをキーにして、クライアント(本ソフト)とサーバー(ターゲットマシン上のソフト)を日も付ける機能もあるそうです。(私は、「手動設定」したので使っていませんが・・・))

性能・仕様

 SONYのホームページより抜粋

モデル SGPT113JP/S
OS Android 3.2
プロセッサー NVIDIA Tegra 2 モバイル プロセッサ 1GHz
メインメモリー 搭載容量 1GB
液晶表示装置 サイズ/解像度 TFTカラー液晶 9.4型 WXGA(1280×800)
液晶タッチパネル 仕様 タッチパネル機能搭載
ストレージ容量 16GB
(4GBが内蔵メモリ扱い、16GBがSDカード扱い)
SDカードスロットは「/sdcard2」ディレクトリとなる
主な入出力 USB Hi-Speed USB (USB 2.0) Micro-AB コネクター (ホスト/クライアント対応) ×1
ヘッドホン出力 ステレオ、ミニジャック ×1 (モノラルマイク入力と兼用)
Wi-Fi・3G IEEE 802.11b/g/n準拠・docomo 3G
GPS機能 搭載
Bluetooth機能 Bluetooth 2.1 + EDR準拠
A2DP、AVRCP、HSP、HID、SPP、OPP
センサー 加速度センサー 3軸加速度センサー
ジャイロ 搭載
デジタルコンパス 搭載
照度センサー 搭載
赤外線通信 赤外線リモコン機能 搭載
カードスロット メモリーカードスロット SDメモリーカード×1
対応SDメモリーカード SD、SDHC
オーディオ 対応コーデック/フォーマット AAC、mp3、WAV、WMA、WMA Pro、FLAC、MIDI、Ogg Vorbis
ビデオ 対応コーデック/フォーマット H.263、H.264/AVC、MPEG-4、WMV
フォト 対応コーデック/フォーマット JPEG、GIF、PNG、BMP、WBMP
スピーカー 内蔵ステレオスピーカー
マイク 内蔵モノラルマイク
カメラ (フロント) Webカメラ 30万画素
カメラ (リア) “Exmor for mobile” CMOSセンサー搭載 HDカメラ 511万画素
主な付属品 ACアダプター、ストラップ
バッテリー駆動時間 スタンバイ時 約400時間
音楽再生時 約31時間
ビデオ再生時 約6時間
Wi-Fi Web閲覧時 約6.2時間
3G Web閲覧時 約4.5時間
バッテリー充電時間 約5時間
外形寸法 約 幅241.2mm×高さ10.1mm(20.6mm)×奥行174.3mm
質量 約625g

参考URL

2012.04.22〜15.04.07

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最終更新日:2012/04/30 19:50:41作成者:高橋 秀雄 hd5h−tkhs @ asahi−net.or.jp
Copyright 2012



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